むちうち の解説と後遺障害等級

ここでは、お身体に残っている症状から、ケガや後遺障害の原因、後遺障害等級認定の立証方法、認定される可能性のある後遺障害等級などを調べることができます。

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原因、治療方法、認定される可能性のある後遺障害等級などについて解説いたします。

症状

首が痛い、肩が重く感じる、腕や手がしびれる、頭痛、吐き気、耳鳴り、物が二重に見える(外傷性頚部症候群)

原因・説明

「むちうち」とは、図のように首がムチを振るようにしなり、重い頭が振られるために起こる首の骨(頚椎)の関節の損傷です。

つまり、「むちうち」は「受傷のされかた」を表した言葉であって、診断名ではありません。 むちうちの際の診断名は、頚椎捻挫、頸部挫傷、外傷性頸部症候群、外傷性頭頸部症候群、むちうち関連障害、むちうち症候群などになります。  

この「むちうち」は、症状のちがいから、以下の4つのタイプに分けられています。


(1) 捻挫型
首の筋が過度に伸展したり、部分断裂したものの、その程度が軽く、首の筋肉や靱帯(軟部組織)の炎症にとどまるタイプです。 初期症状として、首を動かしにくかったり、首を動かすと痛んだりします。 このタイプでは治癒が見込まれ、後遺障害の対象となる可能性は低いです。 傷病名は、頚部捻挫、外傷性頚部症候群などですが、他のタイプでもこのような傷病名が付けられることもあり、傷病名だけを見ても後遺障害の有無を判断することはできませんので注意してください。

(2) 神経根症型  
首が動かしにくく、痛むほかに、肩から手の指にかけて、重い感じやだるい感じがしたり、痛みやしびれ、筋力の低下などの神経症状があらわれます。 これは、首の骨から出て腕に伸びている神経の根っこの部分(首の骨に近い部分。神経根)が、首の骨(頚椎)に挟まれるために起こります。 傷病名は、頚部捻挫、頚椎挫傷、外傷性頚部症候群、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎神経根症などです。

(3) バレ・リュー型  
むちうちの中のバレ・リュー症候群(バレ・リュー型)とは、首の交感神経が過度に緊張し、交感神経の支配領域に症状をもたらすものです(フランスのバレとリューによる頚部交感神経緊張亢進説)。 その症状は、頭痛、頭が重い、めまい、耳鳴り、難聴、眼精疲労、視覚障害、流涙、首の違和感、疲れやすいなどです。 傷病名は、バレ・リュー症候群、外傷性頚部症候群、自律神経失調症などです。

(4) 神経根症型とバレ・リュー型の混合型
(2)の神経根症型の症状に加えて、(3)のバレ・リュー型の症状が見られるものです。 傷病名は、頚部捻挫、頚椎挫傷、外傷性頚部症候群、頚椎神経根症、頚椎椎間板ヘルニアなどです。

(5) 脊髄症型  
むちうちの衝撃で背骨の中にある脊髄が傷ついてしまうことにより、重い症状があらわれます。 その症状は、手、腕、肩のみならず重症の場合は腰、足も、動かしにくかったり、感覚が鈍かったりします。また、尿を漏らしやすくなったり、尿意があっても排尿できなかったり、便秘なども生じます。 傷病名は、脊髄不全損傷、頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症、頚髄症、脊柱管狭窄症、後縦靱帯骨化症などです。 後遺障害等級12級よりも重い等級となることもあり、脊髄損傷として後遺障害等級の評価を検討すべきものです。

治療

・薬物療法
消炎鎮痛剤(NSAIDs)、筋弛緩剤など

・ブロック療法
(1) 星状神経節ブロック
痛みの原因となる交感神経節(中枢神経以外で神経細胞が集中している部分)に、局所麻酔薬を浸透させて、神経そのものの機能を一時的に麻痺させて、交感神経を抑制し、痛みの伝達をブロックする療法です。
星状神経節は首の付け根付近にあり、ここには交感神経が集まっています。

(2) 硬膜外ブロック
硬膜は脊髄の一番外側の膜で、硬膜と黄色靱帯とのすき間である硬膜外腔に局所麻酔薬などを注入する療法です。

(3) トリガーポイント注射
筋肉などの痛みのポイントに直接、局所麻酔薬などを注射する療法です。

(4) 椎間関節ブロック
脊椎椎間関節に針を刺して、局所麻酔薬とステロイド薬の混合薬を注入する療法です。

(5) 後頭神経ブロック
首の上部から後頭部に広がる後頭神経に局所麻酔薬を浸潤させる療法です。

・理学療法
頸椎牽引(首を物理的に引っ張る療法)や温熱療法、電気療法など

後遺障害等級認定のための立証方法

1,画像検査
レントゲンやMRI


2,神経学的検査
特に(1)~(3)の検査が重要です。


(1)神経根誘発テスト(スパーリングテスト、ジャクソンテストなど)
スパーリングテストとは、左右それぞれ斜め後ろに傾けた頭を頭上から下に押しつけることにより、背骨から出ている神経根の出口を狭めるテストです。


ジャクソンテストとは、後ろに傾けた頭を頭上から下に押しつけることにより、背骨から出ている神経根の出口を狭めるテストです。

これらのテストは、神経根に障害があれば、その神経根の支配領域に放散痛や痺れが生じ、患者が現在の症状の再現や増強を訴えるかを見ます。


(2)筋萎縮検査
麻痺が長く続くことにより、筋が萎縮しているかを見ます。肘の上下10㎝の腕の周径をそれぞれメジャーで計測します。


(3)深部腱反射テスト
太い骨格筋につながっている腱をゴムハンマーで叩くことにより、筋が不随意に収縮する防御反応を観察するテストです。


脊髄に異常がある場合は、この反射が過剰に強くなります(亢進)。これに対し、神経根に異常がある場合は、この反射が出にくくなります(低下や消失)。

上腕二頭筋、上腕三頭筋、腕橈骨筋の深部腱反射テストを行います。


(4)その他
握力検査、徒手筋力検査、知覚検査、病的反射など


3,自覚症状や治療経過について
事故当初から自覚症状や治療経過が一貫していることが重要です。


4,まとめ
上記の画像所見、神経学的検査、自覚症状、治療経過などにより、痛み、しびれ、麻痺、めまい、難聴等の神経症状を残す障害の存在が医学的に証明できるもの(自覚症状に一致する外傷性の画像所見と神経学的所見の両方が認められるもの)は後遺障害等級12級が認定されます。


障害の存在が医学的に証明まではできなくても、説明可能なもの((1)目立った他覚的所見は認められないが、神経系統の障害が医学的に推定されるもの、または、(2)外傷性の画像所見は得られないが、自覚症状を説明する神経学的所見が認められるもの)は14級が認定されます。

認定される可能性のある後遺障害等級

ご確認前に必ずお読みください
ここでは認定される可能性のある後遺障害等級をご確認頂き、1つのケース(被害者40歳、年収480万円、被害者の過失なし)を前提に、個別事情を考えない一般的な計算方法で計算した適正な賠償金額(参考賠償金額)をご覧頂けます。しかし、参考賠償金額は、年齢や年収をはじめ、具体的な事情によっては、金額が変わるものです。

参考賠償金額については、ぜひ、「内訳」までご参照ください。特に、具体的な事情によっては、内訳にある「その他」の賠償金も認められることにより、参考賠償金額よりも実際の賠償金額が大幅に多くなるケースもあります。

ご自身の場合の賠償金額がどうなのかについては、お気軽に無料相談をご利用ください。
参考賠償金額については、治療費が含まれていません(保険会社から直接病院に支払われることが多いため)。治療費を含めれば、その分だけ大きな金額となります。また、交通費も含まれていません。
併合によって、等級が上がっている場合は、その上がった等級の参考賠償金額と内訳を参考にして下さい。併合についてはコチラをご確認ください。
0歳、会社員、年収480万円、交通事故について被害者の過失なし
等級 後遺障害 参考賠償金額
 
12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの1018万3982円 詳しい算出条件
痛み、しびれ、麻痺、めまい、難聴等の神経症状を残す障害の存在が医学的に証明できるもの(自覚症状に一致する外傷性の画像所見と神経学的所見の両方が認められるもの)等
参考賠償金額内訳
[入院  1ヶ月 / 通院期間  8ヶ月 / 休業日数  2ヶ月]の場合
後遺障害の逸失利益(後遺症) 518万8982円
=480万円(年収)×0.14(労働能力喪失率14%)×7.7217(10年のライプニッツ係数)
後遺障害の慰謝料(後遺症) 290万円
入通院慰謝料 125万円
休業損害 80万円
入院雑費 4万5000円
=1500円×30日(1ヶ月)
治療費等 実費
(保険会社から直接病院に支払われることが多いです)
交通費 実費
その他 参考保険金額が増額される可能性があります。
弁護士費用、遅延損害金など
注意:この内訳は、上記のケース(40歳、年収480万円等)を前提とした場合の一般的な基準による算出結果です。 具体的な事情によっては、金額が大きく異なりうるものです。

なお、後遺障害等級12級の保険金額224万円というのは、最低限の補償である自賠責保険による保険金額の上限です。任意保険会社に対しては、この金額を超えた請求が可能です。
 
14級9号 局部に神経症状を残すもの356万9080円 詳しい算出条件
痛み、しびれ、麻痺、めまい、難聴等の神経症状を残す障害の存在が医学的に説明可能なもの(①目立った他覚的所見は認められないが、神経系統の障害が医学的に推定されるもの、または、②外傷性の画像所見は得られないが、自覚症状を説明する神経学的所見が認められるもの)等
参考賠償金額内訳
[通院期間  8ヶ月 / 休業日数  1ヶ月]の場合
後遺障害の逸失利益(後遺症) 103万9080円
=480万円(年収)×0.05(労働能力喪失率5%)×4.3295(5年のライプニッツ係数)
後遺障害の慰謝料(後遺症) 110万円
入通院慰謝料 103万円
休業損害 40万円
入院雑費 0円(本ケースでは入院0日なので)
治療費等 実費
(保険会社から直接病院に支払われることが多いです)
交通費 実費
その他 参考保険金額が増額される可能性があります。
弁護士費用、遅延損害金など
注意:この内訳は、上記のケース(40歳、年収480万円等)を前提とした場合の一般的な基準による算出結果です。 具体的な事情によっては、金額が大きく異なりうるものです。

なお、後遺障害等級14級の保険金額75万円というのは、最低限の補償である自賠責保険による保険金額の上限です。任意保険会社に対しては、この金額を超えた請求が可能です。

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