被害者請求
被害者請求【読み方: ひがいしゃせいきゅう】
被害者が、自賠責保険会社に対して、損害賠償額の支払を請求することです。
本来であれば、保険会社と契約をしている加害者が保険金を請求でき、契約当事者ではない被害者は請求できないはずです。しかし、それだと加害者が不誠実な場合や過失割合について争いがある場合に、被害者は長期間補償を受けることができなくなります。そのような状況を防ぐために、自賠法では被害者が自賠責保険会社に直接損害賠償額を請求することを認めています(自賠法16条)。
加害者が任意保険に加入していた場合、任意保険会社が自賠責保険と任意保険の手続きを一括して行う(一括払)のが通常ですが、その場合に被害者請求に切り替えるためには、任意保険会社にその旨を伝え、一括払の手続きを解除する必要があります。
被害者の過失割合が高くなりそうな場合や、加害者が任意保険に入っていない場合、後遺障害等級の認定を申請する場合などは被害者請求の手続をすることが有効です。