被害者様:20代男性(大分県玖珠町在住)
事故現場:大分県中津市
相談者様:被害者様のご両親
事故態様:自転車に乗っていたところ、交差点で車と衝突し、亡くなられた。
解決した賠償金額:6008万8120円
息子が自転車に乗っていたところ、交差点で車にはねられて亡くなりました。保険会社の担当者から「事故態様がはっきりしないので慰謝料などについては明確なことが言えない。」と言われました。どういう事なのかよく分からず、色々と聞いてみたのですが、保険会社の担当者の説明ではよく分かりません。
ご両親は体調が優れないとのことで、最初にお電話を頂いた後に、深田弁護士がご自宅に出張相談させて頂きました。
「事故態様がはっきりしないので慰謝料などについては明確なことは言えない。」との保険会社の説明がどういう事なのかよく分からないとのことでしたので、深田弁護士は次の説明をしました。
・死亡事故では被害者から話を聞けないために、事故態様が明らかにならないこともある(加害者が事故直前の被害者の動きを見ておらず、目撃者もいない場合など)。
・事故態様が明らかにならないと、加害者に過失があるのかが分からなかったり、双方の過失割合が分からなかったりして、慰謝料などの賠償請求ができるのか、できたとしていくらになるのかが問題となることがある。
・現時点では警察の捜査が重要であり、被害者のご遺族として、警察と情報交換し、警察に意見を述べることが大切である。
・その後、警察の捜査資料の開示を受け、それを証拠として、保険会社と交渉、場合によって裁判をすることになる。
出張相談を終えて数日後、ご両親から連絡があり、ご依頼を受けました。
深田弁護士は、ご両親からの委任を受けて、警察と電話でやりとりをしたり、面談をしたりしました。
目撃者はおらず、また、加害者も被害者の事故直前の動きを見ていなかったことから、捜査は長い期間かかりました。深田弁護士は、警察の捜査が進むごとに、ご遺族の代理人として可能な限りの情報を聞き取りました。そして、加害者側の供述ばかりに警察が引きずられないよう、警察とやりとりをする度に意見を述べました。
自転車が飛び出してきた場所、自転車の損傷形態、車の走行態様、衝突後の自転車や被害者の場所、可能性のある自転車の走行ルートなどをもとに、深田弁護士は警察と議論しました。
その結果、自転車の走行ルートが絞られ、交差点を飛び出した自転車にも一定の過失はあるものの、相手方の過失が重いという事故態様の実況見分調書が作成されました。
警察では科学捜査もなされますし、捜査人員も豊富ですので、本来的には警察の捜査を頼りにすることにはなります。しかし、加害者側の供述ばかりに引きずられて、一度、警察で捜査の結果が出されますと、それを後から覆すのは大変になります。ですので、弁護士は、被害者のご遺族の代理人として捜査に協力しつつ、しっかりと意見を述べていくことが重要です。
警察から開示を受けた実況見分調書をもとに事故態様を把握し、まずは自賠責保険に被害者請求を行いました。すでに290万円の仮渡金の支払いを受けていたので、追加の2520万0780円の支払いを受けることができました(自賠責保険からの支払合計2810万0780円)。
その後、実況見分調書をもとに任意保険会社と交渉をし、過失割合はこちら側が20%、相手方が80%となりました。そして、裁判基準のほぼ満額となる3198万7340円が任意保険会社から支払われました(治療費は別途。葬儀代は含む)。
最終的な賠償金額は、自賠責保険の2810万0780円と任意保険の3198万7340円の合計6008万8120円となりました。
自転車も交差点で飛び出していて、走行ルートによっては相手方に過失が無い可能性もありました。警察とのやりとりで自転車の走行ルートが絞られていったのが功を奏したと思います。
ご冥福をお祈りいたします。
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