【めまい】保険会社の提示額272万円から、裁判をした結果、1023万円に増額した事例

解決内容

ご依頼後、まずは、保険会社と治療費の支払い継続について交渉をし、継続を認めてもらいました。

その後、耳鼻科の医師に面談し、めまいについての眼振検査などの結果や、めまいの原因について質問しました。

医師の説明では、赤外線カメラで眼振が認められるものの、原因は必ずしも明確ではなく、診断名としては「良性発作性頭位めまい症」ということでした。

医師に後遺障害診断書を作成してもらい、等級の申請をしたところ、14級が認定され、加害者側の自賠責保険会社から75万円が支払われました。

その後、加害者側が依頼した弁護士から、任意保険から107万2696円を支払うとの提示を受けました。
（自賠責保険からの75万円と、内払を受けた90万4780円と合わせると、賠償金の合計は272万7476円の提示ということになります。）

加害者側の弁護士と交渉しましたが、平行線であったことから、ご本人様と打ち合わせをし、裁判することになりました。

裁判では、加害者側の弁護士は、医学文献をもとに、「良性発作性頭位めまい症は、ほとんどの場合で3か月以内に眼振やめまいが消失するので、後遺障害等級は認定されるべきではない」、「被害者は1年以上も症状が残存しており異常」、「眼振検査に使われた赤外線CCDカメラは、感度が非常に良すぎるため、正常な人でも眼振が観察される」などと主張してきました。

これに対し、当事務所の弁護士は、別の医学文献をもとに、「実際のめまい症例では、典型的所見を示さない症例も少なくないこと」、「ご本人様は車にぶつけられて宙を舞い、頭から道路に落ちたのであり（ヘルメットにはヒビが入っていた）、きわめて強い衝撃が頭部に加わったこと」、「眼振が継続して認められること」、「赤外線CCDカメラは正常な人でも眼振が観察されるという見解を採る医師は少数であること」、「赤外線カメラでの眼振検査の実験結果によれば、赤外線CCDカメラは正常な人でも眼振が観察されるとはいえないこと」などの主張をしました。

その結果、判決では、12級が認定され、加害者側の任意保険会社から857万7889円がご本人様に支払われました。

自賠責保険からの75万円と、内払を受けた90万4780円と合わせると、合計1023万2669円の賠償金が支払われたことになります。

＊上記の賠償金とは別に、治療費が病院に直接支払われています。

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